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2010年11月
南極越冬隊52次隊 高平忍氏 出発直前インタビュー

場所:成田空港

インタビューを受ける高平氏


インタビューを受ける高平氏

出発ゲートへ向かう高平氏


出発ゲートへ向かう高平氏

心境・準備

Q いよいよ出発の日になりました。今の気持ちはいかがですか?
A

もう当日を迎えてしまったから、これ以上、準備もできないし行くしかないなという感じです。

Q 昨日はどのように過ごされましたか?
A

家族で、養老渓谷(千葉県)の温泉に行き、楽しんでいました。帰ってからはずっと荷造りをしていました。夜中1時まで荷造りをしていたのですが、実は、今日も出る直前まで、荷物を追加したり、減らしたりしていました。
急遽、スーツが必要になり革靴と一緒にスーツケースに入れました。気持ちも含め準備は万全です。

Q 出発前、一番大変だったことは何ですか?
A

荷造りはもちろんですが、出発の日が近づくにつれ、時間がどんどん無くなっていく感覚を受けるようになり、自分の予定通り物事が進まないことが多々あり、とても大変でした。やりたいと思っていたことがあっても、予定外の用事や、やらなければならないことがでてきたりして、時間が経つのが本当に早く感じました。

Q ご家族への思いを聞かせてください。
A

南極行きが決まった時は、2年前だったので、まだ先のことと考えていたのですが、最近は1年半離れて生活することを考えると、何をするにも、「これをするのも出発前最後になってしまうんだ」というように考えるようになってしまい、寂しさが増していきました。でも、それと同じくらい、南極へ行くことに賛成し、日本で応援しながら待っていてくれている家族に対して、感謝の気持ちと、そのためにも頑張らなきゃという気持ちを持っています。

Q 南極へ行く際、楽しみにしていることはありますか?
A

オーストラリアから「しらせ」に乗って南極に行くのですが、その際船から流氷を見てみたいです。今まで色々な現場で仕事をしてきましたが、南極はこういう機会でないと行けないところなので、そこに行って仕事をする、そのこと自体がすごく楽しみです。

仕事・生活について

Q 南極ではどのようなお仕事をするか教えてください。
A

主な業務は、オーロラ観測衛星の「れいめい」からのデータ受信と、運用です。また、多目的大型アンテナと受信設備の保守、運用も51次隊から引継ぎ継続して行います。51次隊員の金城氏から色々教わる予定です。

Q 越冬隊員としての係はなんですか?
A

ホームページ係と娯楽係とアルバム係です。ホームページの準備段階は隊長が作ってくれているので協力して作っていきたいです。娯楽係としては、隊員同士の親交が深まるようなイベントを企画したいですね。アルバム係としては、越冬隊の本や写真だけでなく、今回はDVDも編集したいと考えています。もちろんホームページにも動画を載せられたらいいですね。

Q 南極教室*の予定は決まっていますか?
A

兄の子どもが通っている小学校で10月くらいに行う予定です。今から楽しみです。

* 南極教室:越冬隊員が実施する広報活動の一つ。衛星を使ったテレビ会議システムで、日本の小中学生に向けて、南極観測の様子を伝える。

Q プライベートでやってみたいことはありますか?
A

今まで撮ってきた子どものビデオの整理ですかね。今まで貯めたDVDを全部家から持ってきたので、子どもの生誕から3年間分を綺麗に編集してきたいと思っています。南極ならではのことは、今は思いつかないので、南極に着いてから、その環境を見てみて、やりたいことを決めたいです。

抱負・決意

Q このサイトを見てくれている皆さんに一言!
A

自分が担当するアンテナの衛星通信などのネットワーク系はもちろん、他部門と連携し、協力し、色々な経験を重ねたいと思っています。怪我には気をつけて真面目に頑張ってきますので、温かく見守ってください。