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2018年4月
海氷講習、排ガスボイラー清掃、美しい星空

Report:Hajime Oishi

場所:昭和基地

第59次隊の大石 孟氏が、昭和基地から現地の様子をレポートしてくれました。

大石氏レポート

海氷講習

4月に入り昭和基地の気温も下がってきました。12日にはマイナス17.7度まで下がり、外で作業をする際は顔などの露出部や手先・足先がとても寒いです。
気温が下がり、海氷が安定してくると、我々は海氷上に出ることもありますので、海氷上を安全の行動するための講習を受講しました。
海氷上は写真1のクラック(割れ目)に代表されるような危険がたくさん潜んでいます。講習ではそうした危険を見つけたり回避したりする方法を学びました。
今後実施する無人飛行機の飛行作業も海氷上にて行いますので非常に重要な講習です。

海氷上のクラック

海氷上のクラック


排ガスボイラー清掃

昭和基地の主要部(普段生活している管理棟や居住棟)は暖房によって快適な温度に保たれています。
その暖房の熱源の一つとして排ガスボイラーがあります。

排ガスボイラーは名前の通り発電機用のエンジンから出る排気ガスの熱を回収する設備で、定期的な清掃が必要です。
作業は防護服を着用して行いますが、真っ黒になりながら清掃を行いました。
このように昭和基地では生活に必要な設備もすべて32人の越冬隊員によって保全されています。

排ガスボイラー清掃中

排ガスボイラー清掃中


美しい星空

昭和基地で上を見上げると美しい星空が広がります。光害がなく、空気も澄んでいて星空観賞にはもってこいです。
ただ残念(?)な点はオーロラが出るのでオーロラにかき消されて星が見えにくいこともあります。ぜいたくな悩みです。
写真の上部には南十字星、右上にはマゼラン星雲が見えます。
下部にはさそり座、いて座などの日本でも見える星座も見えます。ただし、北半球で見える星座とは反転して見えます。

昭和基地上の星空【中央に南十字星、右側にマゼラン星雲(上:大マゼラン星雲、下:小マゼラン星雲)】

昭和基地上の星空
【中央に南十字星、右側にマゼラン星雲(上:大マゼラン星雲、下:小マゼラン星雲)】