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サプライチェーン・マネジメント

NECネッツエスアイのサステナビリティ調達情報をご案内します。

サステナビリティ調達に関する基本的な考え方

企業にはグローバルサプライチェーン全体においてサステナビリティを強く意識した調達活動を行うことが求められています。NECネッツエスアイは、自社のみならずサプライチェーンを構成する調達取引先との協働・共創を通じて、環境や社会全体に与える影響に十分配慮しながら事業を行うことで、社会から信頼され、サステナビリティな社会価値創造に貢献できると考えています。こうした考え方のもと、調達取引先と、社会における重要課題と事業が社会に及ぼしうる影響についてともに学びながら、よりよいサプライチェーン構築に向けた取り組みを続けています。

取り組み方針

NECネッツエスアイは、NECのサステナビリティ経営の考え方や、社会的責任や持続可能な調達の国際ガイダンス規格ISO26000、ISO20400をもとに策定した「NECグループ調達基本方針」に則り、サステナビリティ調達に関する社内統制と調達取引先への展開を図っています。購買倫理などの社内統制の観点からは、「資材取引に関する基本規程」を制定して、すべての従業員に対して規程遵守を徹底しています。さらに、これを強化するために、調達プロセスにおける具体的な業務規程を制定し、定期的な研修を行うことで調達関係者に周知徹底しています。調達取引先への展開の観点では、「NECグループ調達基本方針」や「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」において、

・人権・労働               ・安全衛生             ・環境
・公正取引・倫理             ・品質・安全性           ・情報セキュリティ

を6重点リスクとし、調達取引先には上流の取引先も含めた責任ある企業行動を要請しています。

人権については、「NECグループ調達基本方針」の中で、奴隷および人身売買の拒否を明言するとともに、「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」において強制労働・児童労働の禁止や、労働者の団結権を尊重しており、さらに適切な賃金、労働時間の管理を要請しています。

環境については、「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」に則り、調達取引先と一体となった環境経営の実現を求めるとともに、「製品含有化学物質の調達制限に関する基準」を制定して、製品化学物質に関する世界の規制への対応を要請しています。

情報セキュリティについては、当社から委託された業務に従事する作業者が守るべきセキュリティ対策を「お客様対応作業における遵守事項」として定めるとともに、遵守を誓約してもらうことで、対策実施の徹底を要請しています。

これらの方針・ガイドラインに基づいて、調達取引先との相互理解を深め、密に連携しながら活動を推進するとともに、調達取引先をQCD*1とサステナビリティの観点から統合的に評価し、長期的な視点でパートナーシップを深める努力を続けています。
*QCD:Quality=品質、Cost=コスト、Delivery=納期

前述の6重点リスクに対処するために、契約、周知徹底、書類点検、訪問点検の各段階でのさまざまな施策を実施しています。また、これらの施策を補うため、調達取引先向けに苦情処理メカニズムの整備や、社内従業員向けに研修・啓発活動を実施しています。

施策と主な活動実績

契約

調達取引先に対しては、基本契約書の締結や、「サプライチェーンにおける責任ある企業行動に関する宣言書」の取得を通じて、これらの履行・遵守を担保しています。本宣言書は、「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」に対する宣言書として新たに策定したものです。
また国内のみならず、北米、欧州、アジアの調達取引先からも、「サプライチェーンにおける責任ある企業行動に関する宣言書」を取得しています。
NECグループでは「サプライチェーンサステナビリティ」の活動指標として、2025年度末に調達金額75%をカバーする調達取引先から取得することを目指します。なお、新規サプライヤーのデューデリジェンスとして、新規取引開始時には宣言書を必ず取得するようにしています。

NECグループのこれまでの実績として、2022年度末までに国内外で約11,000社の調達取引先から宣言書を取得しています(調達金額の83%をカバー)。宣言書の取得率としては、今後も継続的に調達金額75%以上をカバーすることを目指します。
また、NECネッツエスアイグループにおいては、2022年度実績として国内外で約2,800社の調達取引先から宣言書を取得しています(調達金額の92%をカバー)。

周知徹底

「NECグループ調達基本方針」や「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」をはじめとする各種説明書面を調達取引先に提示しています。また、重点パートナー協議会やサステナビリティ・情報セキュリティ説明会を開催して、調達取引先に直接説明し、最新の施策について周知徹底を図っています。

2022年7月に開催したサステナビリティ・情報セキュリティ説明会(1,777社参加)や2022年10月に開催した重点パートナー協議会(89社参加)の場で、当社重点パートナーに対しサステナブル調達の方針や施策を説明して周知しました。

書類点検

人権、労働・安全衛生、環境、公正取引、情報セキュリティ分野で、要求事項に対する調達取引先の遵守状況や取り組み状況を確認するための書類点検を実施しています。

書類点検は、「サステナブル調達セルフチェックシート(人権、環境、労働・安全衛生、公正取引)」と、専用システムを利用した「情報セキュリティチェックシート」による2つの点検を実施しています。
「サステナブル調達セルフチェックシート」は、従来の点検テーマである「人権」「安全衛生」「環境」「公正取引」「その他」のほか、今回新たに外国人技能実習生の受入状況詳細や2次以降の調達取引先における人権対応など直近の重要テーマについて確認する設問を新設しました。回答を依頼した1,081社のうち1,009社から回答を受領し、調達取引先の取り組み状況を「得点率」および「クリティカルポイント*2」の評価基準に照らして、テーマ単位にA、B、C、D、Zの5段階に評価しました。

*2クリティカルポイントとは、「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」や法規制などに照らして、取り組みが未対応の場合には、潜在リスクが存在する可能性があるとNECグループ側で特定した設問。

評価結果は、ご回答いただいたすべての調達取引先に、点検テーマ別の得点および調達領域ごとの平均点との比較を示したフィードバックシートを発行しました。今回の調査では、潜在リスクの可能性が見受けられるZ評価の調達取引先は15社となりました。
Z評価の調達取引先に対しては、実態把握や是正指導などのサプライヤー・エンゲージメントを通じて、2023年度上期中の是正完了に向けた対応を進めています。

訪問点検

情報セキュリティ分野では、指示事項や要請事項を調達取引先の従業員まで浸透させることが重要です。現場担当者がこれらを遵守しなければ、情報セキュリティ事故に直結する恐れがあるため、調達取引先の作業現場を訪問し、インタビューや確証の確認、視察を実施しています。

企業倫理ホットライン取引先向け窓口

コンプライアンス相談・申告の窓口である「企業倫理ホットライン」は調達取引先の皆様にもご利用いただけます。
当社では、「企業倫理ホットライン」をご利用いただきやすくするため、専用の外部受付窓口(外部委託先:ダイヤル・サービス株式会社)を設置いたしております。
調達取引において、「NECネッツエスアイグループ行動規範」 や「NECグループ調達基本方針」から逸脱する行為がある場合、またはその疑念がある場合には、「企業倫理ホットライン」に、ご通報くださいますようお願いいたします。

企業倫理ホットライン取引先向け窓口(外部委託先:ダイヤル・サービス株式会社)
【専用WEBページ】
  URL     :https://www.dial-soudan.jp/cp/nesicph/
           ※企業ID、パスワードは、すべての利用者共通となります。
  企業ID       :partnerhotline 
  パスワード   :partnermadoguchi

【電話】     
  TEL       :0120-595-903
  受付時間 月~金:12:00~21:00
       土日祝:09:00~17:00 ※12/29~1/4を除く 
  ※匿名・半匿名(会社に匿名で外部委託先受付窓口にのみ実名)も可能。
   ただし、匿名・半匿名の場合、調査ができないことがあります。

これは「NECグループ調達基本方針」に基づく調達取引先の苦情処理メカニズムです。
企業倫理ホットラインへの通報内容については秘密の厳守が保証され、第三者に開示または漏洩することはありません。(法令により開示が強制された場合は除きます)ご通報者は、通報したことを理由としてNECネッツエスアイグループより不利益な取り扱いを受けることは一切ありません。
また、ご通報者が、調達取引先において不利益な取り扱いを受けることがないよう、NECグループ「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」にて調達取引先へ要請しております。

ステークホルダーエンゲージメント

研修・啓発活動

当社および連結子会社では、調達の社内規程などに則り、調達担当者を対象とした定期的な各種研修プログラムの実施と、新しい法規制や顕在化した新たなリスクへの対応のために、適時に個別テーマ研修を実施することで、適正な業務遂行を維持できるよう努めています。

紛争鉱物問題への対応

NECグループでは、「責任ある鉱物調達対応方針」を制定し、調達取引先にも紛争鉱物問題への理解と対応を求めています。調達取引先に対して錫・タンタル・タングステン・金(3TG)・コバルト・マイカの使用状況、製錬所情報を確認する調査をCMRT・EMRT*4を使用して実施しています。
*4 CMRT・EMRT:Responsible Minerals Initiativeの調査報告テンプレート

サプライチェーンにおける環境活動

NECグループでは、製品のライフサイクル全体における環境負荷低減を目指しています。調達取引先には、「NECグループ調達基本方針」や「サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドライン」において、責任ある企業行動を要請しており、環境面においても調達取引先と一体となったグリーン調達の推進を行っています。

NECグループ グリーン調達基準

NECグループでは、グリーン調達を推進するため、「グリーン調達基準」を制定しています。
サプライチェーンにおける責任ある企業行動ガイドラインの中で、環境の行動規範として定めた(V-1)から(V-14)の各項目が「グリーン調達基準」です。

「グリーン調達基準」のうち、製品に含有する化学物質の適正管理につきましては、「製品含有化学物質の調達制限に関する基準」で詳細を定めています。