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2011年5月
極夜に突入

report:Takahira Shinobu

場所:昭和基地

前回に続き、今月は52次越冬隊員として、多目的アンテナの保守、観測支援活動を行っている高平氏の5月のレポートを紹介します。

高平氏レポート

日に日に、太陽が出ている時間が短くなってきています。南極は、そろそろ極夜* に突入です。夏作業中に体験した白夜では、夜でも部屋のカーテンを開けると、まぶしかったのを懐かしく思います。

*極夜(きょくや):南北の極圏で、一日中太陽の昇らない状態が続く現象。南極で5月末から、北極では、11月末から、それぞれ約1か月半続く。⇔白夜【大辞泉より抜粋】

5月は太陽の高度も上がらず、昼間でも夕方のようです。また、天気がいい日は気温がグッと下がります。5月の最低気温はマイナス29.8℃でした。外で作業していると、手や足の指先が冷えて痛くなってくるので小まめに建物の中に入って温まるようにしています。
オーロラ観測を始めとする、観測隊による観測活動も本格始動しました。夜間の衛星受信のため、頭上にオーロラを見ながら、衛星受信棟に移動する際は、幻想的です。

写真①:月が昇り暗くなった基地の様子
(5月17日15時ころ)


写真①:月が昇り暗くなった基地の様子(5月17日15時ころ)

写真②:日差しがまぶしい基地の様子
(3月8日15時ころ)


写真②:日差しがまぶしい基地の様子(3月8日15時ころ)

レポートにもあるように、写真①、②を見比べると日が短くなったのがはっきりとわかりますね。その中での作業、本当に寒そうですが、頑張っている姿が伝わってきます。
次回の6月レポートも楽しみですね。


(「越冬隊の今」東京編集チーム)