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しらせ フリーマントル出港
Report:Koki Nakata
本日は12月11日、フリーマントルを出港し2日が経ちました。フリーマントルと日本の時差は-1時間でしたが、出港以降南南西に航行したため、現在の時差は-2時間に変更されています。
出港当日のフリーマントルは大変な好天で、隊員のご家族をはじめ、お世話になった極地研究所の職員や現地日本人会の方々に見送られながら、気持ちのよい出発をすることができました。ところが夕方頃から徐々に波が高くなり、一時は3.2mに達する波に見舞われ、早速船酔いになった方もおられました。なお、しらせの気象担当者によると暴風圏では5~6mに達することもあるそうです。
出港までを振り返りますと、12月5日に成田空港を立ってから9日の出港までは、フリーマントルに停泊中の南極観測船「しらせ」の船室で過ごしました。外出の許可が出た日はフリーマントル近辺を観光することができ、夏隊、越冬隊、同行者、しらせの隊員の区別なく親睦を深めることもできました。他の区分の隊員とそういったことができる機会はそれほど多くなく貴重なものです。
出港以降は観測隊、及びしらせの隊員による講習が連日行われています。講習の内容は野外行動中の注意点や安全講習、南極における医療・応急処置、昭和基地での夏生活の仕方といった、南極での活動において必須のものです。またそれ以外の時間に夏期間の作業調整も進められています。多目的アンテナ隊員は、夏期間の間65次の隊員と共にVLBI観測やヘリオペ(注1)等の観測部門の業務と、設営部門が行う氷上輸送の支援業務を行います。
短い夏期間は天候の影響などもあり、計画が予定通りに進まないことが多く、臨機応変な対応が必要と言われています。できるだけ多くの目標を達成できるよう、ここでの準備をしっかり進めていきたいと思います。
停泊中の「しらせ」

航海中の「しらせ」

以上
(注1)ヘリオペ
ヘリオペレーションのこと。
ヘリコプターを利用して西オングル島や内陸といった、昭和基地から離れた地点で調査や保守の作業を行います。
66次隊は、しらせのCHヘリと観測隊のASヘリの二機体制で実施します。