2025年12月4日
NECネッツエスアイ株式会社

　NECネッツエスアイ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役執行役員社長 兼 CEO 兼 CENO：大野 道生、以下 NECネッツエスアイ）は、自社実践やお客様/パートナーとの共創で、企業におけるAIエージェントの導入とその業務利用促進を目指す「AI Agent Readyプロジェクト」を始動します。

　生成AIが台頭し、ビジネスシーンにおいてもAIの活用が浸透しているなか、業務システムやSaaSと連携し自ら判断・実行するAIエージェントへの期待が高まっています。しかしながら、AIエージェントを安全・安心に運用するためには、ネットワークやセキュリティ、コンピューティングなど、包括的なインフラの設計と構築が必要不可欠であり、それらが企業における導入のハードルになっています。

　このたびNECネッツエスアイは、AIエージェントを利用するための最適な環境を検証し、いち早く日本市場へ投入することを目的とした「AI Agent Readyプロジェクト」を立ち上げました。
　AI分野における技術革新がかつてないスピードで進展する中、変化に柔軟かつ迅速に対応するため、本プロジェクトでは実業務環境でAIエージェントを稼働する自社実践を行います。そこで得られた成果をお客様やパートナーと共有・検証し、各々の知見を持ち寄った共創を進めることで、企業導入における最適解を検討します。
　本プロジェクトの一環として、シスコシステムズ合同会社と連携し、Cisco AI PODs（注1）などのAI関連製品群を活用した最先端のAIエージェント環境の構築・実証を行います。これにより、企業が安心してAIエージェントを導入できるインフラモデルの確立を目指します。
また共創環境として、お客様やパートナーが実際にAIエージェントの稼働状況を見学・実証ができるショーケースを日本橋イノベーションベース（注2）に開設します。

　今後、取り組む内容は以下の通りです。

ネットワーク

Virtual Trusted Overlay Network（VTON、注3）を活用し、AIエージェントに特化した、高速・低遅延で拡張性の高いセキュアな仮想閉域ネットワークを設計・実装し、運用モデルを検証します。

セキュリティ

AIを活用したふるまい分析や脅威検知により、異常や不正な挙動を示すAIエージェントを自動検知し、隔離・遮断まで一貫対応する仕組みを構築、実運用での有効性を確認します。

標準化

当社も参画しているAGNTCY（注4）と連携し、AIエージェントが世界とつながるための共通言語とルール（相互運用のプロトコルやガイドラインなど）を検討・適用を進めます。日本発の実践知をコミュニティに還元し、企業が安心して導入できる「再現可能なモデル」の確立を目指します。

シスコシステムズ合同会社
社長執行役員　濱田 義之氏のコメント

　CiscoのAI領域におけるグローバルな取り組みで重要なパートナーの１社であるNECネッツエスアイ様の本プロジェクトの始動を心より歓迎いたします。
　Cisco AI PODsをはじめとする当社のAI関連製品群で構築された環境において、AIエージェントの実証ができる開かれたショーケースは、世界的にも先進的な取り組みです。本プロジェクトおよびショーケースでの共創を通じて、NECネッツエスアイ様とのパートナーシップをさらに強化するとともに、企業のお客様が安心してご利用いただけるAIインフラモデルの確立を目指し、世界に先駆けて日本市場への導入を推進してまいります。

AGNTCYを主導するOutshift by Cisco
バイスプレジデント 兼 チーフプロダクトオフィサー Papi Menon氏のコメント

　AGNTCYは、Linux Foundation（注5）のプロジェクトとして、業界横断の協業と標準化を推進することで、オープンで相互運用可能な「Internet of Agents（注6）」を構築するオープンソースの団体です。当社はNECネッツエスアイの「AI Agent Ready プロジェクト」を支援し、連携していることを誇りに思います。また、この活動を通じて、日本市場におけるAIイノベーションを加速させます。

以上