マテリアリティ

優先的に取り組むべき事項をマテリアリティとして特定しています。

マテリアリティ

当社の目指す社会像の実現に向けて、社会の持続的発展への貢献と自社の持続的な成長のための重要な取り組みをマテリアリティとして6項目を特定しています。

マテリアリティ

マテリアリティ・SDGs × 戦略マトリクス

本表は、6つのマテリアリティに対するESGやSDGsと事業の関係性を整理・体系化したものです。
当社は、安心安全な社会インフラの構築、働き方改革の促進、グローバルなICT活用の普及、そしてコミュニケーションによるパートナーシップの促進など本業を通じて多くの社会課題解決に取り組んできました。マテリアリティに対してSDGs169ターゲットを付番し、新中期経営計画の基本戦略と主要な事業戦略・活動との関係性を可視化することで、本業での貢献をさらに推進していきます。

マテリアリティ・SDGs × 戦略マトリクス

目指す社会像

特定にあたっては、長期的な目指す社会像として「コミュニケーションで創る包括的で持続可能な社会」を掲げました。
私たちが目指すのは、コミュニケーション技術により、世界中のすべての人が十分な情報に接し、教育や医療が格差無く受けられる社会です。自由なコミュニケーションにより、世界中の壁が取り払われた平和な社会です。そしてコミュニケーションにより人類が知恵をあわせてあらゆる社会課題を解決する社会です。

2030年に向けた社会への価値提供の取り組み

そのために、まず2030年に向けて、コミュニケーションにより社会へ価値提供する最重要の取り組みを3つ選定しました。

誰もがより活き活きと働ける環境の創造

 年齢や性別、国籍等にかかわらず、また、どんな環境に置かれた人でも平等に、
 誰もが場所を選ばずに活き活きと働き、自己実現できる環境を提供していきます。

先進テクノロジーを活かした楽しく豊かなまちづくり

 最先端のモバイル技術等を活用した盤石な通信基盤の上に
 さまざまな情報サービスが提供され、人々が、安全で便利かつ、
 楽しく豊かに暮らせるスマートシティ等のまちづくりに貢献していきます。

発展する社会の安心安全を支える万全なサービスの提供

 高い品質と全国展開力で、安心安全なサービスを実現し、
 経済の成長に欠かせないICTの発展・高度化を支えていきます。

自社の成長のための取り組み

このような社会価値を提供する会社として成長し続けるためには、自社の経営基盤をさらに強くすることが必要です。そのために、下記3つの最重要な取り組みを選定しました。自社の成長のためにも共創や対話といった「コミュニケーション」が重要だと考えています。

健全で透明性の高い経営の徹底

・あらゆるステークホルダーとの対話を通じたガバナンスの強化
・多様化に応じたコンプライアンスの促進

成長を目指す一方で、すべてのステークホルダーから受け入れられる健全な企業であり続けるための基盤がガバナンスおよびコンプライアンスの取り組みです。多様性を推進し、共創やイノベーションを加速させるなかでも、一人ひとりが高い倫理観を持った行動を取り、社会との信頼関係を維持・強化できるよう、さまざまなステークホルダーとの対話を通じたガバナンスの強化とコンプライアンスの促進に関する施策を展開していきます。

新たな価値を創出するイノベーション力の強化

・変化と挑戦を奨励する文化の促進
・お客さま視点を重視した、共創と自社実践の加速

社会に価値を提供し続けるための源泉は、イノベーション力です。改善の積み重ねだけでなく、ゼロベースでさまざまな取り組みを見直して新たな変革を起こす、また、そうした挑戦を後押しし、評価するマネジメントに力を入れていきます。そして、常にお客さまの視点に立つために、自社実践を繰り返し、さまざまなステークホルダーとの共創の取り組みを加速させ、より使いやすい、新しい価値を提供していきます。

一人ひとりが活き活きと輝く環境づくり

従業員にとっての「Well-being」の向上
闊達な議論を促進し、自己成長を実感できる企業風土の強化
イノベーションを実現するのは人です。働き方のフロントランナーとして、従業員が心身ともに、そして社会的にも充実した状態で、安心して働ける仕組みづくりを進めていきます。そのうえで、やりがいや自己成長を感じ、モチベーションを高く持てるよう、自由闊達な議論が交わされる企業風土を根づかせることで、より一層、一人ひとりが活き活きと輝ける環境を展開していきます。

マテリアリティの特定プロセス

投資家の皆さまとのESGミーティングで得られたご意見をも踏まえ、長期視点や当社らしい取り組みを意識し、検討事務局も企画、IR、サステナビリティ部門と組織を横断し、さまざまな角度から検討を重ねました。
また、経営幹部によるディスカッションも回を重ね、社会と自社の持続的な発展のために取り組むべきことを真剣に討議するとともに、社外取締役からの意見も踏まえ、今回の特定に至りました。

STEP 1
社会課題の確認(海外/国内)
SDGs(※1)やISO26000(※2)、GRI(※3)、研究機関のメガトレンド等から世界の課題を確認
STEP 2
自社の重要な取り組みについてヒアリング・社内討議
目指す社会や自社の将来像、その実現のために重要な取り組みについて経営幹部へのヒアリングや幹部同士のフリーディスカッションを実施
STEP 3
マテリアリティ案の作成・社内討議
STEP1、2で検討した目指す社会像やその実現のための取り組みを整理しマテリアリティ案を作成、幹部ディスカッション実施
STEP 4
社外役員ヒアリング
STEP3で社内で検討したマテリアリティ案について社外取締役に説明、意見をヒアリング
STEP 5
マテリアリティの特定
社内外の意見を踏まえ、マテリアリティを常務会で決定取締役会で報告
  • 1. SDGs
    持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されている2016年から2030年までの国際目標。
  • 2. ISO26000
    ISO(国際標準化機構:本部スイス・ジュネーブ)が2010年11月1日に発行した、組織の社会的責任に関する国際規格。
  • 3. GRI(Global Reporting Initiative)
    サステナビリティに関する国際基準の策定を使命とする非営利団体。UNEP(国連環境計画)の公認団体として、国際基準「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン」を策定している。

価値創造モデル

当社は新中期経営計画の策定に伴い、目指す社会像として、「Sustainable Symphonic Society」を掲げました。
私たちは、こうした社会の実現に向けて、5つの強みを原動力に「DX」と「次世代ネットワーク」技術を掛け合わせ、「協奏」を新たな成功要素として、価値創造モデルを確立していきます。私たちは、この価値創造モデルから新しい事業・サービスを次々に創出し、「誰もがより活き活きと働ける環境の創造」、「先進テクノロジーを活かした楽しく豊かなまちづくり」、「発展する社会の安心安全を支える万全なサービスの提供」の3つを、特に重要な社会への提供価値(マテリアリティ)として、2030年までに実現させます。
さらに、社会にこうした価値を創出し続けるために、「健全で透明性の高い経営」をベースに「新たな価値を創出するイノベーション力の強化」、「一人ひとりが活き活きと輝く環境づくり」といった自社の成長のために特に重要な3つの取り組み(マテリアリティ)を実践していきます。
この価値創造モデルを持続させることで、社会の発展に寄与し、SDGsに貢献するとともに、当社の長期的な企業価値の向上を目指します。