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2022年8月
ルート工作について

Report:Kazutaka Mitsuno

場所:昭和基地

第63次隊の光野 和剛氏が、昭和基地から現地の様子をレポートしてくれました。

光野氏レポート

ルート工作について

観測隊の活動拠点である昭和基地は東オングル島に位置していますが、観測事項によっては南極大陸沿岸などの野外に出掛けて、設置してある機器のメンテナンスや生物のモニタリングなどをすることがあります。昭和基地から目的の観測地点までの移動は、夏期間であればヘリコプターの利用が可能ですが、越冬期間中は雪上車で海氷上を走行しなければなりません。辺り一面が氷に覆われているため方向感覚が無くなる上、クラックと呼ばれる海氷の割れ目など様々な危険が潜んでいます。そのため、安全に走行できるルートを確保できるよう目印として一定間隔に旗竿を立てる「ルート工作」と呼ばれる作業を事前に実施します。
8月15日から18日までの4日間、ラングホブデおよびスカルブスネスまでのルート工作に参加しました。

昭和基地から目的地までのルート
(地図の出展:国土地理院)


昭和基地から目的地までのルート(地図の出展:国土地理院)

ルート工作の様子_01


ルート工作の様子_01

ルート工作の様子_02


ルート工作の様子_02

ルート工作の様子_03


ルート工作の様子_03

GPS情報やコンパスを頼りに定点に向かい、アイスドリルで氷に穴を開けて500mおきに旗竿を立てるという作業を繰り返します。ルート沿いには巨大な氷山や岩峰がそびえ立っており、南極の自然のスケールの大きさを改めて感じることができました。

ドローンによる昭和基地の空撮(動画8秒)




※ 掲載協力:国立極地研究所