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2021年11月
南極越冬隊63次隊 光野和剛氏 出発直前インタビュー

心境・準備

Q 南極観測隊員に応募した動機を教えてください!
A

非日常的な貴重な経験が得られると思い応募しました。社内公募で南極に行けるチャンスがあることを知ったのが、挑戦をしようと思ったきっかけです。子どもたちに良い刺激を与えられるとも思いましたし、日本で働いているだけでは経験することができない仕事を行うことで、自分自身の成長にもつながると感じ、思い切ってチャレンジしました。

Q 家族・同僚からどのような言葉をかけられましたか?
A

越冬隊として選出される前から、家族には気持ちの面でずっと支えられていました。南極に行く挑戦ができたのは、家族の応援のおかげだと思っています。また、両親に報告した際には、非常に驚いていましたが「頑張って!」と背中を押してもらいました。

南極での仕事・生活について

Q 南極ではどのようなお仕事をするのですか?
A

VLBI(超長基線電波干渉法、注1)の観測に使用する、多目的衛星受信システムの運用・メンテナンスをメインに担当します。これに加えて、今年は測地や地質などのモニタリング業務も担当することになりました。例年の隊員よりも業務のボリュームは大きいですが、いろいろな作業を行える分、いつもより多くのことを持ち帰ることができると思っています。大変なことも多いとは思いますが、しっかり経験を積んできます。

(注1)VLBI(Very Long Baseline Interferometry)
数十億光年の彼方にある電波天体からの電波を、地球上の複数地点で受信し、到達時刻の差から宇宙を基準相互の位置関係を宇宙を基準に割り出す技術。

Q 南極でやってみたいことは?
A

音楽が好きで学生時代にバンドを組んでいたこともあるので、昭和基地でバンドを組んで演奏してみたいですね。メンバーを着実に集められてはいますが、ギターが3人もいるなど、かなり偏ってしまっているのでパート分けに苦労しそうです。
楽しみなことは、国立極地研究所が実施している「南極教室」(注2)です。昭和基地と学校がZoomでつながれ、隊員が先生となって南極について特別授業を行う企画があるのですが、今年は息子の通う小学校がその接続先となる予定です。息子に喜んでもらいましたし、自分の働いている姿をこのような形で見せることができるのは本当に貴重なことなので、挑戦してよかったなと感じています。

(注2)詳しくはこちらnew window南極中継

また、当社から57次越冬隊に参加されたご経験のある、田村芳隆隊員と一緒に仕事ができることも楽しみの一つです。田村さんは今回の参加で3度目の南極となり、知識や経験が豊富です。南極の魅力など、たくさんご経験されているからこその知見を学び、理解を深めていきたいと思っています。

抱負・決意

Q 今のお気持ちと抱負を教えてください!
A

とにかく楽しみな気持ちでいっぱいです。少し不安もありますが、経験を周りにしっかり伝えられるよう頑張ってきたいと思っています。当社は長期にわたって昭和基地のアンテナを守り続けています。自分も歴代の先輩方の思いを受け継ぎ、次につなげられるよう努めます。

コロナ禍の影響で例年予定していた各種のイベントがなくなり、隊員同士が事前にコミュニケーションを取る機会が少なかったのですが、普段より長い「しらせ」の時間でしっかりと関係を作りたいと思っています。

Q 最後に、このサイトを見てくれている皆さんに一言お願いします!
A

南極で自分が見た風景や自然・動物や仕事の様子など、できるだけ細かくたくさん発信していきたいと思いますので、南極からのレポートをお楽しみに!