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2016年2月
越冬交代、最終便、越冬成立式
Report:Yoshitaka Tamura
場所:昭和基地
第57次隊の田村 芳隆氏が、昭和基地から現地の様子をレポートしてくれました。
田村氏レポート
越冬交代
夏作業も佳境を迎えるこの時期、1日に「越冬交代式」が執り行われました。この日を境に56次隊から我々57次隊が基地運営の一切を引き受けて管理の交代となります。
我々57次が到着するまでの1年間、基地を守ってくれた56次隊に対して労をねぎらい、そして我々が「これから1年間この基地を守らなければ」という、とても気が引き締まる式典です。
式典後、56次越冬隊員のほとんどが基地に別れを告げて帰路のしらせに乗船します。
越冬交代式典 左側緑色ヘルメットが57次隊
式典後の56次越冬隊と57次越冬隊の集合記念写真
最終便
14日、越冬交代となった2月1日以降も引継ぎ等で居残ってもらった数名の56次越冬隊員と57次夏隊員が、いよいよここ昭和基地を離れる日がきました。
前任者の藤澤隊員ともこの日でお別れです。勿論、日本出発前の冬訓練、夏訓練からこの日まで一緒に過ごした57次夏隊員ともお別れです。
それぞれの隊員がそれぞれの気持ちで迎えた最終便。皆で抱き合い、握手を交わして笑顔、涙での別れです。
大変だった夏作業を一緒に頑張った仲間ですから、帰国後は笑顔で再会できることでしょう。仲間との再会を今から楽しみにしています。
この日から57次越冬隊30名だけの生活が始まり、賑わっていた基地内が急に寂しく感じたのは私だけではないと思います。
基地内ヘリポートにて最終便に乗り込む前の藤澤隊員と
(橙色ヘルメットが藤澤隊員)
最終便に乗り込む隊員との別れ
越冬成立式
27日に越冬成立式・福島ケルン慰霊祭を執り行いました。
最終便以降、基地の越冬準備が整ったとことを受けて、57次越冬隊30人で基地の維持運営を担い安全に活動するという決意を宣言し、越冬隊長が各隊員の氏名を読み上げて返事をします。越冬隊員としてこれからの一年間をここ「昭和基地で活動する」という意思確認を行います。その後、第4次越冬隊で惜しくも遭難死された福島隊員の「福島ケルン」にて慰霊祭を執り行い、ご冥福をお祈りすると共に越冬生活の安全を祈願しました。
越冬成立式典
福島ケルン慰霊祭