Breadcrumb navigation

2022年1月
野外作業と昭和基地

Report:Shinsuke Totsuka

場所:昭和基地

第62次隊の戸塚 慎介氏が、昭和基地から現地の様子をレポートしてくれました。

戸塚氏レポート

野外作業と昭和基地

夏の引継ぎ作業

夏期間の作業として西オングルという隣の島に行ってきました。
例年では、機器の状態確認や設備の健全性の確認をおこなっていますが、設備自体の老朽化や今後使用する予定がないため一部は撤去することになりました。
今回は対象機器の引継や、今後撤去する際のサーベイをすることが目的での作業でした。

多目的アンテナコリメーション施設

多目的アンテナコリメーション施設


先輩方が守ってきた装置を撤去することはさみしい限りですが、南極という極寒の地で30年近く動いていたというのは凄い事だと改めて感じました。

作業支援

1泊2日でスカーレンという所へ行きました。
スカーレンは越冬中も一度来ていて、その時は雪上車で2日かけてやってきた場所ですが、今回は自衛隊の輸送用ヘリコプターで来ました。
時間にして1時間弱で到着し、ヘリの凄さを改めて感じつつ、限られた夏期間を無駄にしてはいけないと改めて感じる瞬間でした。

予定していた作業も無事に完了し、夏期間のスカーレン滞在という、貴重な体験ができました。

夏のスカーレン

夏のスカーレン


越冬生活を終えて

1年4カ月の南極生活を振り返ると、長かったような短かったような1年でした。
日本では経験できない一面のオーロラやペンギンとの出会い、重機を使った除雪作業等様々な経験を積むことができました。31人の越冬生活から学ぶものも多く、国内に戻ってこの経験を生かしていければと思います。

越冬生活を無事乗り切れたのも、笑顔で送り出してくれた家族や、トラブル発生時に支えてくれた社内の関係者の皆様のおかげだと思います。
この場を借りて御礼申し上げます。

63次隊員の光野隊員の南極での活躍を日本から応援していきたいと思います。


※ 掲載協力:国立極地研究所