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2024年9月
ルート工作

Report:Misaki Shimizu

場所:昭和基地

第65次隊の清水 岬氏が、昭和基地から現地の様子をレポートしてくれました。

清水氏レポート

ルート工作

道作り

ルート工作に行ってきました。
ルート工作とはオングル島外に行く際の道作りです。
具体的にはFA(フィールドアシスタント、野外観測支援)担当が氷厚と積雪を測り、海氷状況を確認しながら道を作ります。
氷山や大きなクラック、海氷が薄い箇所があれば迂回して作成します。
また、数100m間隔で目印の旗を立てます。
移動手段はスノーモービルです。
スノーモービルを用いる理由は雪上車等と比べ、スノーモービルの方が軽いからです。
車両ごとに海氷を走るのに必要な氷厚が定められています。
ルート工作では氷厚が未測定の場所を走ることになるため、
氷厚が薄めでも走ることができるスノーモービルを利用します。
全ての場所をスノーモービルで移動するわけではなく、危険が予測される場所はスノーモービルから降り、徒歩で氷状確認をします。
今回実施したルート工作でも一部の島への道は途中で海氷が薄くなっており、
危険と判断したため、中断となりました。
ルート工作の事前準備には衛星写真やドローン空撮が用いられました。
大きな氷山だと衛星写真に写っており、移動の様子等を確認することができます。
また、海氷がいつ頃に固まったかを確認することもできます。
ドローンを用いることで範囲は限られますが、より詳細な海氷状況を事前に知ることができます。

ルート工作中のスノーモービル

ルート工作中のスノーモービル

氷山

氷山

海氷上に現れたクラック

海氷上に現れたクラック

 

※ 掲載協力:国立極地研究所