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2024年5月
オーロラと遮光
Report:Misaki Shimizu
場所:昭和基地
第65次隊の清水 岬氏が、昭和基地から現地の様子をレポートしてくれました。
清水氏レポート
オーロラと遮光
赤いオーロラ出現
還暦の隊員の誕生日に赤いオーロラが出ました。
真っ赤なオーロラは珍しいようで多くの人がカメラを担いで外に撮影に出ました。
その日は昭和基地の至る所にカメラが仕掛けられました。
赤いオーロラは段々と色々な色を帯びていき激しく夜空を舞い、
あまりの綺麗さに感動しました。
まだオーロラの撮影に慣れておらず、あまり上手にオーロラを撮影することができなくて少し悔しい気持ちになりました。
オーロラ観測
昭和基地では夜間に灯りに気を使う必要があります。
理由はオーロラの観測をしているからです。
オーロラの観測機に強い光が当たってしまうと壊れてしまいます。
そのためカメラのフラッシュは厳禁です。
また、室内から外に出る扉には全て遮光カーテンがしてあり、
建屋の窓は全て遮光しています。
夜間の昭和基地は建屋内を除き真っ暗です。
ただ、例外があります。
ブリザードの時は夜間でも外灯含め灯りをつけており、窓の遮光もしていません。
ブリザード中は視程が悪いので、場所を知らせるために灯りが必要だからです。
また、野外旅行隊が昭和基地に戻るのが日没後になる場合も、帰還するまでの間、外灯が点けられます。海氷上を地吹雪などで見えにくい中でも少しでも安全に確実に、また安心して基地に戻ってこられるようにする為です。
情報処理棟屋上に並ぶいくつもの半球型の
ドームの中にオーロラの観測機
※ 掲載協力:国立極地研究所